2008年8月17日日曜日

スカイダイビング!

とうとうスカイダイビングをやってみた。
バンジージャンプは関節に悪そうだし、最下点に達してから上下に震動しつづけるのが拷問ちっくで、昔からいやだったが、スカイダイビングはやってみたいと思っていた。
キアヌリーブス主演のPoint Break(サーフィンとスカイダイビングジャンキーの銀行強盗の映画)を見てからなおさらそう思うようになった。
今回会社の方から誘いがあり、人数が集まると団体割引が適用になりかなりお得なことから、2つ返事で「行く」と言った妻とともに参加した。

行ったのはLong Islandの東にあるこの業者
実際に行く日が近づくと、ワクワク感よりもビビリ感が増して、やるなら五体満足な今のうち、とだんだん義務感に変わっていった。
18人も参加者が集まったため、一人当たりの費用は$200を切った。
でもネットで日本の相場を調べてみると、30000円くらいで思ったよりも安いか。

予約した4PMに現地集合し、他のグループのダイブを見てビビリながらフライトを待つ。
カメラマンとか、すごい風切音とともに、垂直に近い降下をしながら地上直前で機首?を上げ、絶妙な着陸を繰り返していた。

3時間以上待ち、ビビリがいつのまにか「もうどうでもいいから早くして」状態に変わる頃、やっと名前のコール。アメリカらしく、たいした説明も練習も何も無く、ハーネスをつけられ、狭い飛行機に乗り込む。
もう日没寸前だ。
戦争中のパラシュート部隊が銃を持ち、敵が待つ戦地に降下していったことを思えば、今の状況は何でもないと自分に言い聞かせる。
飛行機が離陸し、夕昏時の眺めはすばらしいはずなのに、それを楽しむ心の余裕は全く無い。高度4000mに達し(腕時計の高度計を見る余裕すらなかったがこのくらいのはず)飛行機のシャッターが開き、先に降下するシングルジャンパーと、インストラクターが飛行機のヘリにつかまる。強烈な風圧で、緊張した彼女の顔が波うっている。
そりゃそうだ。飛行中の飛行機からやおら身を乗り出し、200km/h以上で箱乗りをしているようなものだ。
それを見ている僕の緊張も頂点!まじ怖え~!!
タンデムジャンプするインストラクターにカラビナ2つと、ベルト1本で繋がれ、促されるまま飛行機のヘリに腰を下ろす。後ろを振り返り、後続の人々を見る余裕すらない。
インストラクターに引っ張られるように一気に頭からダイブした!

背を下に落ちながら、自分の足ごしに今まで乗っていた飛行機が猛スピードで遠ざかって行く。恐らく何か叫びながら落ちていったに違いない。
すぐにインストラクターは体勢を直し、手足を広げた安定した姿勢で猛烈な風を受けながら落下する。この頃にはフリーフォールは終わって200Km/h程度の等速落下になっているはず。Bikeでは140km/hくらいしか出したことないし、車で200Km/h出した時には窓は閉めきっていたので未体験ゾーンだ。もう胃の持ち上がるような気持ち悪さは無く、ものすごい轟音の中を飛んでいる感覚。凄い!
下界の景色と現実感のない綺麗な夕日。インストラクターは手の平をたくみに使い向きをかえて、360°の展望を楽しませてくれた。

インストラクタが高度計を見る。地上もいつの間にか近づいてきた。高度約1500mでパラシュートを開く。
予想していたような衝撃は全くなく、やんわりと減速した。もうゴーグルも不要で、視界が一気にクリアになる。会話も楽にできるこのスピードは30km/h未満のはず。フリーフォールの衝撃的な世界がいきなり平和な遊覧飛行になった感じ。
ただインストラクタのBenは、ただ普通に降下するのではつまらないのか、旋回降下を始める。このGの変化はマジで気持ち悪い。たのむからやめてくれとお願いしたら、紐(操縦索)を渡して操縦させてくれた。 現代のパラシュートはほとんどパラグライダーなので、かなり操縦自由度は高いようだった。

そうこうしているうちに、着陸態勢。Benは巧みに滑走路横の芝生目指して、進路をコントロールしていく。これはまるで飛行機の着陸のようだ。
足を上げて無事に着陸のつもりが、ちょっとした尻餅となった。

いやー、すごい体験だったこりゃ。これで$200ははっきり言って安い。インストラクタも命張ってるわけだし、プロペラとはいえ、専用機を飛ばしているのだ。Benはこれが本日18回目のジャンプで、冬になると、フロリダに移って一年中ジャンプしているそうだ。これまた凄い職業があったものだ。

今思い出すと、本当の無重力はジャンプ直後の数秒だけだったが、パラシュートが開くまでの数十秒間の激烈な時間帯がやはりスカイダイビングの真骨頂だった気がする。

残念ながら落下中の写真は、カメラを持っていかなかったので無いのだが、今にして思えばパラシュートが開いてからは余裕で撮影できただろう。(絶対に落とさないようにストラップは必要) 今回のように気流が安定していれば、以前乗ったソルトレークのボブスレーより遥かに体への衝撃(G)負担は少ない。

いっしょにジャンプしたH田さんの動画へリンクしておきます。雰囲気は正にこのとおりだけど、これだけカメラマンにちょっかい出されると、景色は全く楽しむ暇はなかっただろうなあ。

最後に幹事のF野さんと写真を撮りまくってくれたS谷さんに感謝。

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